小江戸川越の老舗料亭『料亭 山屋』代表取締役 松山 潤 様インタビュー（前編）～料亭 山屋の歴史～
2020.12.03
こんにちは、徳英の菊地です。
今回は小江戸川越の老舗料亭『料亭 山屋』代表取締役であり、『公益社団法人小江戸川越観光協会』副会長の松山潤様にお話を伺いました。
前編では『料亭 山屋の歴史』について、後編では川越市内外で大きな話題を集めた『越えていこう、川越 ポスタープロジェクト』についてご紹介します。
料亭 山屋の歴史
元々山屋は、幕末より明治初年まで、関東を代表する伝説的な豪商「第11代横田五郎兵衛」の邸宅の地続きで、「仕出屋」を営んでおりました。
横田氏の邸宅は、現在の埼玉りそな銀行川越支店のある場所にございました。
明治元年～二年（1968年～1969年）に、山屋の「初代半兵衛」が、横田氏の別邸を譲り受け、それが現在の料亭山屋となっております。
現当主の松山潤様は、半兵衛の5代目当主となります。
横田家のご先祖は、近江国（現在の滋賀県）から出て、江戸時代の初めに川越に移住し、主に醤油醸造業・穀物・仲買商・金融業を営んでおりました。
代々「五郎兵衛」の名を襲名し、町人ながら川越藩の家老もしのぐ勢力で名字帯刀を許される家柄でした。
第9代横田氏は、川越藩の要求に応じ、大金を献じて藩を維持するためにその務めを果たしたため、文政二年（1819年）、川越藩は彼を「勘定奉行格」とし、士格に取りたてました。
第11代横田氏は、「川越横田」として、関東の長者番付にも横綱として登場する程の豪商振りで、「武州の御大尽」として有名でした。
彼がひとたび江戸あるいは大坂に赴くと、その地の米価が変動したと言われています。
千坪の敷地の中に、その全盛期、富にあかし贅を尽くして建てられた別邸は、川越藩主松平家を始めとして、多くの賓客を招き迎えた貴賓館の名残をとどめています。
その歴史を引き継ぎ、約150年の歴史を持つ山屋は、戦前・戦中・戦後の幾度かの混乱期を経て、数限りないお客様をお迎えして参りました。
現在の料亭 山屋の取り組み
約150年の歴史を持つ山屋ですが、幅広いお客様に料亭 山屋を体験していただくために様々な取り組みを行っています。
ランチをスタート
元々ランチは行っていませんでしたが、10年ほど前からランチをスタートさせました。
最初は個室のみでしたが、より多くのお客様に体験していただくため、相席でのランチも行っています。
川越まつりのビアガーデン出店
今年は中止となってしまいましたが、川越まつりの期間中はビアガーデンの出店を行っています。
ブライダル事業の取り組み
川越八幡宮で結婚式を行い山屋で披露宴を行う、ブライダル事業を行っています。
今年はコロナ禍の影響で多くの方が延期となってしまいましたが、コロナ禍前は年間60組ほど行っております。
ドラマのロケに協力
以前はドラマのロケはお断りしていましたが、緊急事態宣言で営業ができない間、ドラマのロケに協力させていただきました。
『美食探偵 明智五郎』『MIU404』『恋する母たち』などのロケに使用いただいています。
ドラマの反響は大きく、ドラマを見られてご来店される方も多くいらっしゃいます。
聖地巡礼として、川越全体の観光につながればと思っています。
Wi-Fi環境の整備
日本家屋の土壁はWi-Fi電波を通さないという致命的な弱点を克服し、全てのお部屋にWi-Fiがつながるようになりました。
今後はリモートワークにご活用いただくことも検討しています。
『越えていこう、川越』プロジェクトの取り組み
新型コロナウイルス感染拡大による影響で、川越市内の多くの事業者や団体等が大きな打撃を受けている状態です。
観光協会として、活気ある市内経済や観光を取り戻していくため、未来に向けての強いメッセージを市内外に発信していくプロモーションとして『越えていこう、川越』のコンセプトポスター作成を行いました。
次回は『越えていこう、川越』についてお話いただきます。
料亭 山屋について
住所
〒350-0063 埼玉県川越市幸町11-2
駐車場
15台
営業時間
11：30～21：30（ラストオーダー19：30）
定休日
定休日 月4～5回（不定期）
