コラム

自分の家族が脳梗塞・脳出血でリハビリを受けるとき

2019.09.03

こんにちは
作業療法士のR.S.です。

今回は脳梗塞・脳出血についてのお話です。

リハビリ専門の病院へ入院してくる患者さんの病気はいろいろな種類がありますが、一番多いのが脳の血管が詰まったり、破れたりする病気、脳梗塞・脳出血です。

人間の脳は左右で機能を役割分担しています。
例えば右脳が左半身を動かし、左脳が右半身を動かしています。
左右の脳が役割分担をしていることで、病気になったとき様々な症状を引き起こします。

左半身の運動麻痺患者の事例

Aさんは右脳の血管が詰まり、左半身の運動麻痺が出ていました。

その日のリハビリが終わってベッドに横になっているAさんに、面会に来た奥さんが「あなた、体調はどうですか?」と左側から声掛けすると、「おう、大丈夫だよ」と奥さんの方を向かずに答えます。
奥さんは「そう、、、それならよかった。そういえば・・・」と世間話を始めます。

Aさんと一通り話した奥さんがセラピストのところに「うちの主人、今日は機嫌が悪いのかしら、リハビリの時はどうでした?」と尋ねてきました。
セラピストは「そんなことありませんでしたよ、リハビリも一生懸命やってましたし」と言うと、奥さんは「そうですか、なんか人が変わったみたいに感じて。私とは目も合わせないで返事だけしてるから気になっちゃって」と、こんなやり取りがありました。

Aさんは機嫌が悪かったのでしょうか?

もちろんその可能性もなくはないですが、ここに脳の病気の症状が隠れています。
『左半側空間無視』とよばれる症状です。
詳細に説明すると『左側半分の空間にあるもの・ことをないものとして処理してしまう』というものです。
右脳がダメージを受けると出現しやすい症状です。

奥さんはAさんの左側から話しかけていました。
Aさんにとって左方向にいた奥さんをないものとして処理してしまいやすいので、奥さんの方を見ずに返事だけしていた、という推察ができました。
セラピストは『左半側空間無視』の症状の説明と、右側から話しかけてみてくださいとアドバイスしました。
その後セラピストがAさんの病室をのぞいてみると、Aさんと奥さんが笑顔で談笑していました。
めでたしめでたし。

家族が病気になると、普段なら全然問題ない些細なことが不安によって増大していってしまうことがあります。
Aさんと奥さんのようにちょっとしたすれ違いから関係を崩していってしまうことも考えられます。

きちんと説明して、アドバイスをすれば防げる問題も数多くあります。
ぜひセラピストに相談してくださいね。


この記事は作業療法士のR.S.様監修のもと作成しています。
記事の内容について詳しく知りたい方はR.S.様にお問い合わせください。

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E-mail : r.saitou8681@gmail.com

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