軽減税率、こんなときは8%?10%?①~『持ち帰り』と『外食』の線引きは?~
2019.08.22
こんにちは
徳英の菊地です。
今回は10月に予定されている消費税率の10%への引き上げで導入される軽減税率について調べました。
軽減税率とは?
軽減税率とは、主に消費税に関し、一部の対象品目には標準税率から軽減した税率を適用することをいいます。
2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げ時、税率を8%に据え置く軽減税率が導入されます。
飲食料品(酒類と外食を除く)と新聞(週2回以上発行され、定期購読契約に基づくもの)が対象となっています。
飲食料品の『持ち帰り(テイクアウト)』は8%ですが、『外食(イートイン)』は10%となります。
ここで問題なのが、『持ち帰り』と『外食』の線引きです。
こんな時、『持ち帰り』と『外食』のどちらに該当するか、実際の事例を紹介します。
遊園地での食べ歩きは?
遊園地や動物園などの大型施設で販売される飲食料品は、園内での食べ歩きや、店の管理が及ばないベンチなどで飲食する場合、8%の税率を適用されます。
このケースでポイントとなるのが「誰がベンチを設置したか?」になります。
国税庁は『外食』を、椅子などの『飲食設備』と『サービス』の組み合わせと定義しています。
したがって、店が設置したベンチを使う場合は『外食』とみなし、10%の税率が適用されます。
新幹線のワゴン販売の場合
新幹線のワゴン販売の場合、原則は軽減税率の8%が適用されます。
ワゴン販売は品物を売り歩いているだけで、座席に置かれたメニューによる注文や調理などの『サービス』はないため、『外食』にはあたらないとみなされます。
ファストフード店のセット商品の場合
客が会計時に商品の一部を店内で食べて、一部は持ち帰ると申し出た場合、例えばハンバーガーとドリンクのセットを注文し、客が会計時に「ドリンクは持ち帰り、ハンバーガーは店内で食べる」と申し出た場合、全体に10%が適用されます。
一方、ハンバーガーとドリンクを単品で別々に注文すれば、異なる税率(この例だとハンバーガーは10%、ドリンクが8%)が適用されます。
いかがでしたか?
次回は軽減税率の対象となる、食品と食品以外を組み合わせた商品の消費税率についてご紹介します。
【参考】
日経新聞2018年11月14日
読売新聞2019年8月2日