介護予防のキーワード『フレイル』とは
2019.03.04
こんにちは
横文字に弱い徳英の菊地です。
みなさまは『フレイル』という言葉をご存知でしょうか?
今回は介護予防のキーワードとして注目されつつある『フレイル』について調べました。
フレイルとは?
『フレイル』は英語で『虚弱』を意味する『Frailty(フレイルティ)』をもとにした造語であり、健康と要介護の中間地点という概念で、日本老年医学会が2014年に提唱しました。
高齢者の多くは『フレイル』の時期を経て、徐々に要介護状態になると考えられており、『フレイル』はいわば介護予備群ということなります。
『フレイル』は、適切な介入がされれば、要介護になることを予防でき、健康な状態に戻すことができます。
そのため、早く気付いて早く対策をすることで健康寿命を延ばすことができると言われています。
『フレイル』には膝や肩や腰が痛いなどの身体的問題だけでなく、認知機能の障害やうつ病などの精神的問題、一人暮らしや貧困などの社会的問題も含まれます。
これら3つの問題は相互に影響しあっていると考えられています。
例えば、
膝が痛い(身体的問題)から外出をしなくなる
↓
外出をしなくなることによって他人との関わりがなくなる(社会的問題)
↓
他人との関わりがなくなることによって、塞ぎ込むようになりうつになる(精神的問題)
という負の連鎖が『フレイル』を進行させ、要介護状態になるリスクが高まります。
したがって、『フレイル』の進行を予防するためには、1つを解決すれば良いというわけではなく、3つの問題それぞれを解決させる必要があります。
『フレイル』の評価基準
下の5つの項目のうち、3つ以上該当する場合は『フレイル』、1~2つ該当する場合は『プレフレイル』、いずれにも該当しない場合は健常または頑健という評価になります。
①体重減少
「6か月間で2kg以上の体重減少がありましたか?」という設問に「はい」と回答した場合
②倦怠感
「(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする」という設問に「はい」と回答した場合
③活動量
「軽い運動・体操(農作業も含む)を1週間に何日くらいしてますか?」及び「定期的な運動・スポーツ(農作業を含む)を1週間に何日くらいしてますか?」の2つの設問のいずれにも「運動・体操はしていない」と回答した場合
④握力
利き手の握力測定で男性26kg未満、女性18kg未満の場合
⑤通常歩行速度
歩行速度が通常歩行速度(1m/秒)未満の場合
いかがでしたか
次回は『フレイル』のチェック方法についてご紹介します。